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 まず、災害割増特約とは、災害で死亡した場合に保険金を増額してもらえる特約です。災害というと台風・地震・津波などを想定しますが、基本的には日常生活における不慮の事故のことです。

 具体的にいうと、自然災害(大規模なものは対象外にされる)や不慮の事故、特定感染症によって死亡した場合に、通常の生命保険の死亡保険金に加えて『 災害死亡保険金 』が支払われる特約です。

 高度障害状態になった場合も同様に、通常の生命保険の高度障害保険金に加えて『 災害高度障害保険金 』が支払われます。

 さて、この災害割増特約は、どの程度普及しているのでしょうか。アクサダイレクト生命保険のHPによれば、「カチッと定期」という生命保険の男性加入者の3人に1人が付加しているとなっています。(2011年4月~2012年3月の加入者。付加率34.3%)

 3人に1人は結構多いですね。しかし、3人に1人が付加するほどに災害死亡割増特約の必要性は高いのでしょうか。つまり、災害死亡だと疾病死亡よりも損失に差があるのでしょうか。

 想像して下さい。あなたの配偶者が、『 交通事故で突如死亡した場合 』と、『 急性心筋梗塞で突如死亡した場合 』とで、必要保障額が異なるのか。

 想像して下さい。あなたの配偶者が、『 交通事故に遭い3か月後に死亡する場合 』と、『 末期がんが発覚して3ヶ月に死亡する場合 』とで、必要保障額が異なるのか。

 どうでしょうか。個人的には、疾病死亡よりも災害死亡のほうがお金がかかるとは思えないのです。いったい災害割増特約の必要性とは何なのでしょうか。

 若いうちは疾病よりも不慮の事故で死ぬ確率のほうが高い(気がする)から、保険料も安いので何となく必要な気になっているのでしょうか。

 しかし、この認識は間違っています。平成23年に亡くなった30~34歳男性の死因を見ると、不慮の事故(東日本大震災の犠牲者を含む)は三大疾病の合計数にすら劣ります。ちなみに、40~44歳男性だと三大疾病は不慮の事故の3.5倍の死者数です。

 結果、災害死亡での必要性は低そうです。それでは、災害による高度障害状態を保障することに意味があるのでしょうか。

 いいえ、高度障害の原因が不慮の事故などの災害であろうと疾病であろうと、損失に差はないでしょう。

 それに、高度障害を含む身体障害状態となる原因としては、不慮の事故よりも疾病のほうが1.4倍も多いです(ただし、高齢者も含めた18歳以上の男女の障害者についての統計)。

 また、障害状態になりやすい三大疾病のうち脳血管疾患(肢体不自由)と心臓疾患(内部障害)での死者数が多いことは既に述べたとおりです。

 結果、高度障害での必要性も低そうです。だとすれば、特定の感染症による死亡を保障してくれることが、実は重要なのでしょうか。

 しかし、死亡や高度障害と同じように、感染症で死亡するからといって、特別な損失が発生するとは思えません。

 それに、平成23年の特定感染症による死亡者は男女でわずか13人です。死亡者総数が1,250,000人だというのに。

 結局のところ、災害割増特約を3人に1人もの人が必要性を感じて付加している理由が私には分かりません。災害割増特約を付加するぐらいなら、通常の死亡保障額をわずかでも増額することにお金を使ったほうが有意義ではないでしょうか。


参考資料:平成23年人口動態統計、平成18年身体障害児・者実態調査
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