今朝(2011/10/13)の新聞各紙に高額療養費制度の改革案が掲載されました。それによると、私を含め多くの人が該当する年収300万~790万円の世帯は、「医療費の年間上限額が50.1万円」になるとのことです。がん治療などの長期間にわたる医療費の軽減を狙って、年間上限額を設けたそうです。一見、喜ばしい報道のように思えますが、そんなことはありません。現行制度と大差ありません。

 現行制度でも、医療費が8万円に達する月が3回あれば、翌月から上限が4.4万円になります。4.4万円が12ヶ月間続いたとして「52.8万円」です。改めて申し上げますが、現行制度で「52.8万円」、新制度で「50.1万円」です。

 何が「長期間に及ぶ医療費の軽減」なのでしょうか、年間「2.7万円」が軽減されたところで、大差ありません。そもそも、長期間と言っておきながら「1年毎」で上限を設ける意味が分かりません。

 本当に救済すべきは、「数年間」入院生活を送っている方、「数年間」高額な抗がん剤治療を行っている方のいる世帯ではないのでしょうか。上限を設けるのであれば、「1年間」ではなく「数年間」で設けるべきです。

 また、新制度では、月の負担額を下げるようですが、必要ありません。月に10万かかろうが、5万かかろうが、2,3ヶ月で治療が終わるなら貯蓄で賄えます。問題は「長期間」の医療費負担をどれだけ少なくできるかなのです。こんな小手先の改革で、「医療費の軽減」を標榜するとは一体何を考えているのでしょうか。

 もっとも、今回の改革で、年収300万円未満の世帯の医療費の軽減が大きく図られた点、毎月6万円の医療費がかかっていた場合など4.4万円の軽減措置を受けることが出来なかった世帯が年間上限の新設で救われることになる点は評価できます。

 今回の改革で、医療保険を不要と考える方が増えるのではないかと期待していた私を、厚労省は見事に裏切ってくれました。国会議員の先生方が厚労省の考えに呑まれず、以上の点を踏まえた国会審議を通して、国民にとって真に理解の得られる制度を構築して下さることを切に願っております。
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コメント
この記事へのコメント
自己負担を下げると、それだけ財政が圧迫します。
そのあたりはどう考えますか?
2011/11/13(Sun) 00:52 | URL  | ちょうちん #TIwX5O.A[ 編集]
Re: タイトルなし
高齢者負担の見直しが考えられます。後期高齢者医療制度は早期に実施すべきだと考えます。

また、高額な治療費の問題は、月間ないし年間の合計治療費ですから、窓口負担は上げて構わないと思います。窓口負担が5割であっても、月間ないし年間上限があれば問題ないと思います。受診抑制の問題も別途考えなければなりませんが。
2011/11/13(Sun) 14:31 | URL  | 管理人 #-[ 編集]
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