ガン保険の必要性として「高額な治療費」が挙げられます。しかし、他の傷病でも治療費が高額になる可能性はあります。ガンで治療費が高額になる理由は何か、以下5項目について考察します。

 第1に、高額療養費制度です。ガンも他の疾病と同じく同制度の対象で自己負担の上限額が決まっているため、過度の心配は無用です。

 第2に、入院日数です。厚労省の「平成20年 患者調査」によれば、ガンの平均在院日数は23.9日と、全疾病の35.6日に比べ短いです。また、退院後30日以内の再入院率は19%と他の疾病の2倍ありますが総数に占めるガン患者の割合は10%ですし、半年以上の中長期入院して退院した患者数でも、ガン患者は総数の7%なので、他の傷病と区別する必要性は感じられません。

 第3に、平均的な治療費です。NPO法人が運営する「ガン治療費.com」によると、余程重篤な進行ガンの場合を除けば、手術と化学療法で完治に至る5年間で自己負担額は100万円程です。100万円程で完治するなら、保険ではなく貯蓄の範囲でしょう。

 第4に、再発・転移による治療です。市民医療協議会の「2009年 ガン患者意識調査」によると、28.5%の患者が再発・転移を経験しており、それによる負担増加があります。薬価の高い抗ガン剤治療などが続くことを考えると、他の傷病より恐れる部分です。

 第5に、未承認薬による自由診療や先進医療による治療費です。利用者数は少ないものの、公的保険の利かないこれらの治療を行うと、治療費は青天井式に高額化します。

 以上のように、多くのガン患者は保険に入る必要もない100万円程の支出で完治します。しかし、一部の患者については、進行ガン、再発・転移により、未承認にしろ承認済にしろ薬価の高い抗ガン剤の使用を長期間にわたって行うため、治療費がとても高額になります。そこに保険の必要性が生じるのです。

 ここで問題となるのが、高額な治療費を必要とするガン患者の割合です。この割合が低ければ、わざわざガンのみに備える理由はありません。この点につき、「ガン保険はやや不要(治療費が高額な患者割合)」で掘り下げたいと思います。
スポンサーサイト



コメント
この記事へのコメント
患者調査のデータをそのまま鵜呑みにしてしまうのは、危険ですよ?
あのーデータは実はがんには当てはまらないです。

調査方法や複数回入院した時にカウント等をきちんと調べてからのほうがいいですね。

がん保険の診断給付金を『すべて現存の治療費のみにあてるのも、考え方がお粗末です。』

身うちが肺がんで2年闘病しました。
治療費はなにかとかからんかったですが、それ以外は結構かかりました。
それを貯金で・・・って、あほですか?と言いたいです。
貯金は残された家族に残しておきたいという気持ちは『無視』での結論ですネ。
2014/11/13(Thu) 07:05 | URL  | 患者調査はあくまでも参考です。 #-[ 編集]
私もややそれに近い思いです。

保険は、家族構成や持ち家の有無、夫婦の住宅ローンの分配率、相続財産を保険を利用して残す場合は家系図をと、様々なエレメントをモトに入れて考えなければいけないと思っています。

もちろん遺族年金等の公的補償も考慮にいれて。

それらをもとに財産形成をしていく必要があります。
保険はお金を払った以上に返ってこなければ意味がありません。

安心を買っている。お守りだから。なんて思考はナンセンスです。
若い人でも、保険セールスのおばちゃんには世話になっている、とかいう人がいますが、一体何を考えているのでしょうか。逆でしょう。こっちが世話してるっちゅうの。
2014/11/13(Thu) 11:17 | URL  |  #-[ 編集]
割合が低いから備える理由はない・・と言い切るのはちょっとね。
子供はガンに罹る割合は低いから保険は必要ない・・とは言い切れませんものね。
私の高校時代の友人の父親がガンになり入退院を繰り返しました。8年間の闘病生活。学生でありながら父親の下の介護までをもしてあげて素晴らしい友人でした。
その間、母親はパート、姉は進学せず働いて家計を支え、友人もバイトの掛け持ちをして家を支えましたが、
保険には大変助かったと言っていました。(もちろん公的保障なども申請していたと思いますが苦しかったと思います。)
父親と同時期に姉が体調を崩しました。卵巣がんでした。またまた入退院を繰り返す姉を支える毎日。
父親の死後、二年後に姉までをも亡くしました。
負の連鎖は止まる事なく、今度は立て続けに家族を亡くした母親が体調を崩しました。精神を病んでしまいました。またまた母親を支える日々が続くのです。
進学を諦め、働いて働いて家計を支え、結婚、出産までをも諦めなければならない人もいます。
明るい友人なので、私は介護の為に産まれてきたと笑って話していますが、学生の頃からものすごい精神力だったと思います。

お守りで加入を決めたって良いと思います。
どんな加入動機であれ、何かあった時にはそれが結果的に役立つのですから・・・。

もちろん、必要か、不要かなんて本人が決める事です。
不要と決めたならば、負の連鎖が起きた時でも受け入れて必死で頑張れば良いだけの話です。
家族親族一致団結して乗り越えると・・・。

以前、保険屋さまが読者の広場でコメントされていました。「リスクをどれ位自分の事として考え、自分の家庭(家計)に引き直せるか」 ですね。


2014/11/13(Thu) 12:36 | URL  | yui #MF8IyTP2[ 編集]
Re: タイトルなし
管理人です。

患者調査はあくまでも参考です。様、名無し様、yui様、様々なご指摘ありがとうございます。

私の趣旨がきちんと伝わらない記事のようで申し訳ないです。

皆様がご指摘する事例は、いずれも保険が必要な事態であって、本記事において注意喚起している経度のがんではありません。中程度~重度のがんに保険は必要です。

患者調査はあくまでも参考です。様におかれましては、患者調査が、どうしてがんの場合に参考にならないのか、どうしてがん以外の場合に参考にできるのか、その論拠をお示し下されば助かります。

なお、患者調査の調査方法も、複数回入院した場合にカウントが別々になることも、承知しているつもりです。
2014/11/13(Thu) 22:04 | URL  | 管理人 #-[ 編集]
軽度のガンで済むか重度のガンになるかなんて誰もわからない。

だから迷う。

「イメージのワナ」にはまる人と「データのワナ」にはまる人の違いによって、選ぶ道は変わるってことですかね。
2014/11/14(Fri) 07:58 | URL  | yui #MF8IyTP2[ 編集]
Re: タイトルなし
管理人です。

yui様、コメントありがとうございます。趣旨が正しく伝わっていないようですので補足させてください。私の基本的な主張は以下のとおりです。

『軽度のガンで済むか重度のガンになるかなんて誰もわからない』ですが、がん保険が必要な事態は後者です。

ですので、がんの軽重を考えずに、『単にがんに罹患したとき』を前提に保険を選ぶと、軽度のがんでお小遣いを稼げる一方で、重度のがんのときの保障が足りず、本末転倒になる恐れがあるということです。
2014/11/14(Fri) 20:55 | URL  | 管理人⇒yui様 #-[ 編集]
>軽度のがんでお小遣いを稼げる一方で、重度のがんのときの保障が足りず、本末転倒になる恐れがあるということです。

十分理解しています。
だからと言ってガンを気にしている人が加入を躊躇していたら必要になった時に保険がない・・なんて事になる。それこそ本末転倒。

データのワナに誘導・感化され、その方の背景もよくわかっていないのに解約の背中を押され、
無保険者が増えて地獄のような生活に追いやられる方が増えない事を祈ります。

2014/11/15(Sat) 11:33 | URL  | yui #MF8IyTP2[ 編集]
現実には保険に加入しないという選択肢も知らぬまま
CMや保険販売員に誘導・感化されて成約してしまう人が多い

お守り代わりにしては高額すぎる保険料に
日々の暮らしが圧迫される地獄のような生活の中で
いつしか病床に臥すことで元が取れると錯覚を抱く

きっと実際はそんな有保険者のほうが多いから
ここで相談される人も多いんですよね
2014/11/15(Sat) 19:38 | URL  | 皮肉ですね #-[ 編集]
日々の暮らしが圧迫されるほどの保険料を払う・・。

すごい
2014/11/15(Sat) 20:00 | URL  | yui #MF8IyTP2[ 編集]
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック