「医療保険は不要(最終的結論)」のとおり、勤労期における1年半超の長期入院は恐ろしい事態です。では、そのような入院をする確率はいくらなのでしょうか、以下考察します。文が長いので、最終段落だけご覧下さっても結構です。

 まずは比較のため、生命保険の分野である死亡確率を見てみましょう。厚労省の「平成20年 簡易生命表」によると、理論上「20歳男性が60歳までに死亡する確率」は「8.4%」です。

 また、実際の人数で調べると、厚労省の「平成20年 人口動態統計」によれば、平成20年における20歳~59歳男性の人口は3,325万5000人、死亡者数は7万6,627人です。よって、「20歳~59歳男性が1年間で死亡する確率」は「0.23%」です。つまり、「40年間での死亡確率」は「8.8%」となります。

 以上のことから、「男性が勤労期(20歳~59歳)のどこかで死亡する確率」は「8.4%~8.8%」と言えるでしょう。

 次に、1年半超の入院の確率を、「入院する患者」からのアプローチは無理なので「入院した患者」側から見てみましょう。厚労省の「平成20年 患者調査」によれば、20歳~59歳男性(※)のうち1年半以上入院して平成20年9月中に退院した患者数は800人です(つまり年間では9,600人)。なお、800人の内訳として、1年半から5年未満の入院患者は端数処理のため統計上「0人」で、全員が「5年以上入院して退院した患者」です。

 平成20年の人口は上述のとおりなので、「20歳~59歳男性が1年間で1年半超入院する確率」は「0.03%」です。つまり、「40年間での1年半超の入院確率」は「1.2%」と言えそうです。

 以上のことから、「男性が勤労期のどこかで1年半超の入院をする確率」は「1.2%以上」と言えるでしょう。なぜ「以上」かと言うと、「患者調査」は1回の入院期間を調べただけだからです。実際は入退院や転院を繰り返す患者も居ることから、増加数は不明ですが一定の増加が見込めます。

 次に、1年半超の入院をもたらす原因疾病についてです。先ほどの退院患者の統計のみでは心許ないので、入院患者についても見てみましょう。「患者調査」の調査日現在に20歳~59歳男性(※)のうち1年半以上入院している患者数は8万5,200人に上ります。なお、8万5,200人のうち、74%が「5年以上」の入院患者で、「10年以上」でも51%の入院患者が該当します。

 以上の退院男性患者800人と入院男性患者8万5,200人について、再度「患者調査」で原因疾病を調査すると、それぞれ63%、82%の患者が、全人口の1%の人間に原因不明で発症する「統合失調症」が大部分を占める「精神及び行動の障害」を主な原因として入院していることが分かります。また、主な原因が「精神及び行動の障害」でなくとも、精神疾患を副傷病として長期入院している患者も多少います。

 結局、全てをまとめると、勤労期の男性の「死亡確率は8.4%~8.8%」、「入院1年半超の確率は1.2%以上」、「入院1年半超をもたらす傷病の75%程は精神疾患」、「入院1年半超患者の74%は5年以上、51%は10年以上入院する」ということです。これを踏まえ、導き出される結論は、医療保険にせよ、所得補償保険にせよ、就業不能保険にせよ、精神疾患を保障外としている場合は、契約に値するか慎重な検討を要するということです。

※ 例えば、60歳~64歳男性で5年以上入院している場合は、勤労期に入院しているため、「20歳~59歳男性」に含めて計算する等の調整をしている。
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コメント
この記事へのコメント
長期総合医療保険
はじめてご相談します。

公務員女性独身53歳です。
厚生のFPにローン繰り上げ返済を相談したところ、保険見直し、投資も進められました。
現在ソニー生命長期総合医療保険<0倍>に加入しています。
年払い支払いが2月末に迫っていて継続か否かアドバイスいただければと思います。

<長期医療保険>
2005年加入、年8万4650円支払っています。
入院給付金5000円です。
新築後将来が不安になり加入しました。医療介護施設に入所した時に使えるとの説明があったように思います。
FPはこれを解約し、あいおい総合収入保障保険を進めています。
1人のため認知症になった場合のためなどに利用できるようなら長期を残した方がいいのかと思案中です。
FPはローン返済中の在職中の保証としてあいおいを進めています。

他にもがん保険を見直し、
<アクサガン治療保健(無解約払戻金型)>10年ごと更新基準保険金5万円2210円
<アクサ 入院保障保険(終身型09)60日型> 無事故割引、先進医療特約、手術給付特約付3488円に加入しました。

入っていたアフラックがん保険は20年前のため2190円で5000円ですが、65歳から半額になるため切り替えました。しかし、がんになったら100万円がついているため、気になりまだ解約していません。妹が乳がん治療中です。

ローン返済が2000万ほどあり、退職までに年月もないため切実です。いかに老後を生き抜くが課題です。
よきアドバイスをお願いします。
2013/01/30(Wed) 00:26 | URL  | nono7 #-[ 編集]
Re: 長期総合医療保険
nono7様、コメントありがとうございます。そのFPは、保険を契約させた場合に給料が増えるタイプの方ですか。そうでしたら、何かと理由を付けて保険に加入させてくるので注意しましょう。

まず、長期医療保険と総合収入保障保険についてですが、両保険を比較するのはおかしいと思います。「入院」と、「死亡・高度障害・特定障害・要介護」を比較するのはおかしいです。

ローンがあると言うことですので、団信に入っておられますよね。でしたら、団信と総合収入保障保険を比較しましょう。総合収入保障保険の保険料のうち80%は死亡・高度障害保障なので、団信の保障と重複します。20%の特定障害・要介護保障のために、団信に加えて総合収入も加入して80%もの無駄な保険料を払うのは馬鹿げています。どちらか一択でしょう。

アフラックのがん保険については、詳細な保障内容が分かりませんので何とも言い難いですが、解約しないほうが良いと思います。20年前ですと、まだ予定利率(金利のようなもの)が高い頃なので、保障内容の割に保険料が安いはずです。

それと、気になったのが<アクサ 入院保障保険(終身型09)60日型>です。これの加入目的は何でしょうか。長期医療保険は解約せずに済む(済みませんかね。。。)のですから、アクサは不要だと思う次第です。

それとも、がん保険の流れから考えると、先進医療特約目的でしょうか。先進医療目的の医療保険加入はあまり有意義ではないと思いますが、もし先進医療目的であるならば少なくとも日額保障は最低保障の3000円(それ未満も可能かもしれません)で良いのではないでしょうか。
2013/02/01(Fri) 21:35 | URL  | 管理人⇔nono7様 #-[ 編集]
ぴよすけ様
返信ありがとうございました。
あいまいな情報を取り急ぎお伝えしたため、分かりにくいことが多く申し訳ありませんでした。

FPは独立系の人で職場の相談会で会いました。

保険に関しては、入りすぎのものを整理してローンに回したいというのが当初の希望でした。
がん保険は、以前から入っていましたが、親族が最近患い、手厚くしたいとは思っていました。

まず、現在加入している保険です。

<アフラック、スーパーガン保険Ⅱ型>上皮内新生物は保険対象外
平成10年1月加入、月2190円終身払い込み
入院給付金(1入院治療1日につき)10000円
在宅療養給付金  最高150000円
※通院給付金5000円 (一入院20以上の継続入後)
※診断給付金100万円
※通院給付金5000円
※死亡給付金100万円  ※は65歳以上で半額

自分でも5000円と思い込んでいたことがわかり、反省しています。
この保険が先進医療と上皮内が除外ということで、見直したいと思っていたため、
アクサに加入しました。

<アクサ、ガン治療保険>上皮新生物治療給付特約付き
2012年12月加入 2210円(10年更新、次回2210円)
がん手術給付金10万
ガン特定サポート10万円
化学療法5万円(月1通算60か月)
緩和治療5万円(月1通算12か月)
上皮内新生物手術、放射線治療(60日に1回)各10万円

<アクサ入院保障保険(終身型09>先進医療目的
上記と同時契約、3488円
病気、災害入院5000円
同手術5万円
ガン入院5万円
所定の先進医療通算2000万円療養毎に15万
無事故割引あり、(10年ごと1割減)

FPは保険については口頭で聞き取り、アフラックに関しては証券は見ませんでした。
長期医療については証券を見ましたが、すでに販売停止のもので詳しくないようでした。

<ソニー生命長期医療保険0型>
・病気や怪我による5日以上の継続入院や手術の保障を受けることができる5000円
・特定生活主観病での入院の場合、入院給付金の受取限度がなく無制限となっている
・その他の病気や怪我での入院の場合も、入院給付金の限度は1,000日受けることができ
 る。5年ごと無事故200日加算
・一生涯の保障を受けることができる
・骨髄幹細胞の移植を目的として骨髄幹細胞採取手術を受けた場合、入院給付金の20倍の手術給付金を受 けることができる
・不慮の事故により、被保険者が事故から180日以内に所定の身体障害状態になった場
 合は以後の保険料支払いが免除される
・解約払戻金がない
・無配当保険なので配当金を受け取ることができない

※医療介護施設入所のときは使用可というのが魅力でしたが、厚生省の方針で、いずれはなくすようで、介護療養型施医療施設が残っているかどうか疑問です。

この他職場の安田生命生命共済に加入しており、死亡時5年間月5万円、入院日額5000円(124日限度、通算700日)に入っています。
こちらは配当がいいため、現職中は継続予定。払い込みは、配当を差し引き、年5500円くらいです。


こうしてみると整理のために相談した保険が増えているのが何とも言えません。

次に<あいおい総合収入保障保険>です。
あいおいは就労不能となった時、ローンは団信で賄い、生活を維持するための備えとして提示してきました。
内容を見るにつけ、手持ちの長期医療保険で賄えないかと考えが出てきました。
現在の団信は死亡、高度障害のみ補償していますが、
借り換え申請中のところは
(1)公的介護保険制度の要介護3以上に該当していると認定されたとき
(2)次のいずれかに該当し、その状態が該当した日から起算して継続して180日あることを医師によって診断確定されたとき
•「歩行」、「衣服の着脱」、「入浴」、「食物の摂取」、「排泄」の5項目のうち1項目が全部介助、かつ他の1項目が全部介助または一部介助の状態に該当したとき
•上記5項目のうち3項目が一部介助の状態に該当したとき
•器質性認知症、かつ、意識障害のない状態において見当識障害があると診断確定されたとき
であることがわかりました。

FPはあいおいで、要介護になった時の補償をしたらどうかという考えです。投資の話も進んでます。

来週FPとあいおいの話をするのですが、いいアドバイスをお願いします。
2013/02/02(Sat) 21:34 | URL  | nono7 #-[ 編集]
Re: タイトルなし
nono7様、詳細情報ありがとうございます。ご認識の通り、私も保険に加入し過ぎに思います。

<アフラック、スーパーガン保険Ⅱ型>については、あまり良い保険ではないように思います。診断給付金は1度限りで、通院保障も1回の通院期間中に30日が限度のようなので、今後益々増えるであろう通院治療への対応に難があります。しかしながら、返戻金が貯まるタイプのようですので、返戻金の推移次第では、今解約しないほうが良いかもしれません。


<アクサ、ガン治療保険>については、この保障内容であれば、富士生命のがんベストのほうが優れていると思います。

アクサの保障でコアとなるものは、化学療法5万円でしょう。1年間に受け取れたとして最大で60万円です。これが5年間しか貰えません。そして保険料は10年毎に上がり続けます。

一方のがんベストは、がんの治療を行っている限り2年毎に診断給付金が受け取れます。診断給付金100万円の設定で、53歳女性で月額1970円です。しかも終身払で1970円なので、保険料は上がりません。ただし、上皮内がんは対象外のようです。

ちなみに私は、上皮内がんの保障は不要だと思っています。上皮内がんは、他組織へ浸潤していない状態なので、手術して取り除けば終わりです。その程度の事態に備える必要はないと思っています。がんで恐ろしいのは、長期にわたって行われる抗がん剤治療、そこに絞った保障を考えてみてはいかがでしょうか。


<アクサ入院保障保険(終身型09>については、先進医療目的とのことですが、そうであれば少なくとも日額3000円(それ未満にできればそれ未満)に減額して良いのではないでしょうか。日額を下げても、先進医療保障は何ら影響を受けません。また、先進医療特約のみが目的ならば、もう少し安いところがありそうに思います。

また、先進医療は、他の記事にも書きましたが、先進医療利用者数に占めるガン患者が68%、治療費総額に占めるガン対象治療費が86%となっており、がん保険で先進医療を保障しても良いかもしれません。その場合、上記のがんベストにプラス80円で付けられます。しかしながら、将来、がん以外の傷病で高額な先進医療が登場する可能性もあるので、医療保険で備えたほうが望ましいのは確かです。


<ソニー生命長期医療保険0型>については、これから長期入院リスクは高まりますし、残しておいたほうが良いのではないかという気がします。保険料負担が重いというのであれば、最低保障まで日額を下げてはどうでしょうか。将来的に介護療養型施医療施設は廃止予定ですが、結局うまくいかずに廃止期限を延長しているので、少なくとも現時点において必要性があるわけでございますし。


<あいおい総合収入保障保険>については、不要でしょう。要介護保障付きローンに切り替えても、依然として特定障害(公的保険でいう障害1級)まではカバーできませんが、特定障害保障のためだけに総合収入保険に加入する必要ないです。要介護保障付きローン1択で良いと思います。

それはそうと、
>あいおいは就労不能となった時、ローンは団信で賄い、生活を維持するための備えとして提示してきました。
この提示は酷いですね。総合収入保険の保険料のほとんどが死亡保障で占められていることを知りながら、死亡保障の不要なnono7様に総合収入保険を勧める……個人的には許しがたい行為ですよ。このような場合であれば、所得補償保険か死亡保障のない介護保険を提示すべきだと思います。


来週のご相談頑張って下さい!!
2013/02/03(Sun) 01:19 | URL  | 管理人⇒nono7様 #-[ 編集]
ぴよすけ様

分かりやすいご回答ありがとうございます。
長期医療保険に入ったとき自分なりに勉強したつもりでしたが、
時代の流れと共に勉強し続けなければいけないことを痛感しています。
ホームページを熟読し再考したいと思います。

今回は長期医療保険を継続し、がん以外の傷病でも先進医療が賄えるものなど検討していきたいと思います。
(今はないのですね?)
あいおいについて、FPは定年が近づきローンの完済見通しがたったら解約をしてもいいとも言っていました。
アフラックについては、払戻金について問い合わせてみます。
アクサは入ったばかりで、変更、解約できるのかどうか、
よく考えてみます。

今回は、FPのほうがいろいろ詳しいだろうと、少し頼りすぎていたことを反省しました。
自分の今後についてしっかり考えていきたいと思います。
また、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
2013/02/03(Sun) 15:39 | URL  | nono7 #-[ 編集]
Re: タイトルなし
nono7様、コメントありがとうございます。また、申し訳ございません、私の表現ぶりが悪く、誤解させてしまいました。

先進医療特約は、医療保険で付加すればあらゆる先進医療が保障されて、がん保険で付加すればがん治療に関わる先進医療だけが保障されます。

また、現行の先進医療は、その多くががん治療を対象に行われているということです。

失礼致しました。
2013/02/08(Fri) 19:38 | URL  | 管理人⇒nono7様 #-[ 編集]
先進医療の備え
ぴよすけ様

その後、見直しを次のようにいたしました。
ソニー長期医療保険→月払いにして継続。
アフラッグがん保険→解約払戻金のいい時期に解約(2年後あたり)
問題は最近入った、アクサガン保険、医療保険です。

先進医療目的で入った時も、掛け金の高さが気になったものの、勉強不足でそのまま契約してしましました。
富士生命がんベストに先進をつけて2050円で乗り換えようとも考えましたが、
ライフネット生命の<じぶんへの保険プラス>も興味深く拝読しました。
ガンにも対応でき、がん以外の先進医療もつくのが魅力です。
アクサのがん保険(2210円)医療保険(3488円)の合計が5698円、ライフネットが5292円です。
ソニーの長期保険にライフネットで盤石では?とも考えたのですが、いかがでしょうか。
ただ、ライフネットの次回継続は60歳以上のため不可能ですが、アクサ医療は次回2410円です。

そもそも医療保険は不要というお考え、最もだと思う一方、一人暮らしのためか不安はぬぐいされません。
しかし、一方面倒な保険手続きを考えると、人暮らしこそ貯蓄(現金)ではないかとも思います。
お考えをお聞かせいただければ幸いです。

PS.FPの方は、ソニー長期保険に変えて、あいおい 積立利率変動系終身保険 基本保険金100万円
(公的介護2以上に認定、満65歳未満に要介護状態180日以上継続、一時金144万、年額36万円)
を提示してこられました。長期は医療機関の入院しかでないため、入院に至らない場合の保障ということだと思います。いかがでしょうか。
2013/02/24(Sun) 00:10 | URL  | nono7 #-[ 編集]
Re: 先進医療の備え
nono7様、コメントありがとうございます。

まず、先進医療目的の医療保険は日額3000円まで落とさないのですか。先進医療が目的ならば、最低保障額で契約すれば十分です。ライフネットでは10年間しか盤石ではないので、がん保険+終身医療の形が良いと思います。

個人的には、入院も在宅療養も通院治療も要介護にも対応できる貯蓄をおススメしたいですが、保険に加入しなければ安心できないと仰るのであれば保険への加入も有力だと思います。

終身介護保険については、要介護状態が続く限り年金が貰えるタイプ(介護保険はあまり詳しくありませんが、ソニーの終身介護保険のようなもの)が良いと思います。そして、nono7様の場合、死亡保障よりも生存保障が必要だと思うので、良いものがあるか分かりませんが掛け捨てに近い安価な介護保険で備えたほうが良いのではないでしょうか。

なお、ソニーの医療保険は解約ありきではなく、既に8年間も保険料を払い込んだことを踏まえ、日額3000円まで減額させて継続する道も考えてみてください。老後の入院であれば、減収を考慮しないで済むので日額3000円もあれば十分です。
2013/02/28(Thu) 21:24 | URL  | 管理人⇒nono7様 #-[ 編集]
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