「医療保険は、入院通算1000日も保障してくれるから万全だ。」

 この一文を読んで、あなたは「そのとおり」だと感じましたか。私は違います。「1000日以上入院したら?」と逆に問いたいです。入院で本当に怖いのは、収入が完全にゼロになる長期入院です。

 各生保も多数引用していますが、入院の統計資料として厚生労働省の「患者調査(平成20年)」があります。同調査によると、平均在院日数は35.6日です。これを踏まえ、各生保は1入院60日で十分、通算1000日もあれば十分だとしています。しかし、事はそう単純ではありません。実態は次のとおりです。

推計退院患者の入院期間別割合
  ↑「平均在院日数」はこの数値から算出される。
1年未満:98.8%
1年以上:1.0%
2年以上:0.6%
3年以上:0.4%
4年以上:0.3%
5年以上:0.2%
10年以上:不明

推計入院患者の入院期間別割合
1年未満:69.9%
1年以上:29.7%
2年以上:22.5%
3年以上:17.8%
4年以上:不明
5年以上:12.6%
10年以上:7.0%

※「1年以上」には、「2年以上」~「10年以上」の数も含んで計算している。「2年以上」も同じ。
※端数処理のため「1年未満」と「1年以上」を足しても100%にならない。

 いかがですか。5年以上、10年以上入院する患者がいること自体に驚きませんか。なお、推計入院患者数(ある特定の1日間における入院患者数の推計。1392.4千人)は推計退院患者数(ある特定の1ヶ月間における退院患者数の推計。1259.6千人)に比べ長期入院患者の割合が多くなることを付言しておきます(毎月の月初に、1年間で退院する患者が1人、月末に退院する患者が9人入院するとして計算すると分かりやすいです)

 仮に5年間(1800日)入院することになったら、傷病手当金の支給(540日)も医療保険の入院給付(1000日)もなくなります。1001日目から800日間にわたる本当の自己負担が始まります

 「平均」に騙されてはいけません。平均では、ピンからキリまで見極めることが重要です。あなたは長期入院しないと断言できますか、1000日以上入院しないと断言できますか。1000日以降を保障しない医療保険で一生の安心など決して買えません。

 次回は、「医療保険は不要(入院1000日までⅠ)」です。
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