入院リスクが都道府県によって大きく異なることは、医療保険で得する県民ランキング【男性版】【女性版】でお示ししたとおりです。

 では、同じ日本国民だというのに、国民皆保険制度だというのに、入院リスクに差が出る要因とは何でしょうか。

 まず一番初めに浮かぶであろう要因は 『 入院リスクの高い県民は、きっと病弱なんだろう 』 というものでしょう。これは妥当でしょうか。


◆外来受療率と入院受療率の関係

 さて、県民の病弱度合いをどのように計りましょうか。

 病弱な県民なら外来(通院)患者も入院患者も同じように多いはずです。

 それなら、入院患者の多い県は、外来患者も多いのか調べるというのはどうでしょうか。つまり、外来受療率と入院受療率を比較するのです。

 外来受療率とは、調査日時点に外来治療を受けた患者数を人口10万人当たりで見たものです。

 これを、同時点における10万人当たりの入院患者数でみた入院受療率と比較して、外来受療率との間にプラスの相関関係があれば、入院リスクの高い県民は病弱だと言えるでしょう。

 そして、外来患者と入院患者の関係を散布図に示したものが以下になります。

 なお、外来も入院も年齢調整を行い、外来は歯科を除いたものです。

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◆外来・入院受療率の関係性の評価

 散布図を見ると、関係性は微妙です。

 片方が増えるともう片方も増えていると言われれば、そんな気がしないでもない。といった具合でしょう。

 実際、この関係性を相関係数として数字で示すと、0.42です。

 相関係数は、1に近いほど正の相関、つまり片方の値が増えればもう片方の値も増えることが言えます。逆に、-1に近いほど負の相関があることになります。

 で、0.42はどうかと言うと、やや正の相関がある。といった微妙なところです。

 入院受療率と外来受療率の関係は、視覚で見ても、数字で見ても、微妙です。


◆入院しやすい県民は病弱とは言い難い

 やや正の相関があるものの、入院リスクの高い県民は病弱であるとは、自信を持って言えない結果が出てしまいました。

 病弱だという要因は、無きにしも非ずですが、もっと他の、何か別の要因を探したほうが賢明です。

 それに、患者側に要因があるのではなく、病院側に要因があるのかもしれませんから。


参考資料:平成23年患者調査(厚労省)、平成23年10月人口推計(総務省)。ただし、宮城県、福島県は計算対象から外した。

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