近々、メディカルKitRのがん保険バージョンとして『がん診断保険R』、が発売されるので、その前に今まで書いてきた『メディカルKitR』についての記事の総集編を作ろうと思います。

 (白状しますと、今までの記事を読み返したところ、書いた自分ですら理解に時間が。。。)


◆メディカルKitRを比較

 30歳男性が、『メディカルKitR』に加入した場合と、還付金がないことを除いて保障内容が同一の『メディカルKit』に終身払か60歳払済で契約して『メディカルKitR』の保険料との差額を貯蓄した場合とで、どちらが有利なのか比較します。

 金利の高低と、還付金が出る70歳までに給付金をいくら貰えるかの条件を変えて、4つの条件で比較してみましょう。


◆低金利・平均給付プラン

 30歳男性は、70歳までに平均的に37万円の入院給付金や手術給付金を受け取ります。(参考記事:最大のデメリットを暴く

 従って、70歳での還付金は、平均的に37万円減額されて返ってきます。今回の試算では、一律に60歳の時点で給付金を受け取ることを前提に考えてみましょう。

 では、グラフを見てみます。

低金利・平均給付プラン


 30歳男性の平均寿命は81歳までですので、その辺りを見てみると、『メディカルKit終身払』が総じて弱いことが分かりますね。ただ、他と比べて致命的な差があるとも言えませんね。

 一方、『メディカルKitR』と『メディカルKit60歳払』では、一長一短な感じです。

 結局、どの保険を選んでもそこまで大きな差はないです。


◆普通金利・平均給付プラン

 では、日銀のインフレターゲットを念頭に、金利が2%となった時代が到来したらどうでしょうか。

普通金利・平均給付プラン


 見事に平均寿命の81歳辺りで線が重なりますね。つまり、どれを選んでもほとんど違いがありません。


◆低金利・健康プラン

 次の試算では、『メディカルKitR』の本気を見せてもらいましょう。70歳までに入院や手術給付金を受け取らない場合です。

 このような健康な人は、70歳までに払い込んだ保険料が全額戻ってくるので、『メディカルKitR』の恩恵を最大限に受ける人です。

低金利・健康プラン


 素晴らしいですね。81歳付近を見ると、『メディカルKitR』は、次点の『メディカルKit60歳払』よりも50万円程もお得だと分かります。


◆低金利・病弱プラン(重要!!)

 では逆に、『メディカルKitR』が最も不利になる条件で試算してみましょう。

 還付金を受け取る前に、入院や手術を繰り返し、還付金を貰えない程に入院給付金や手術給付金を受け取った場合です。

低金利・病弱プラン


 最悪ですね。81歳の時点で、『メディカルKit』に加入した場合に比べて、およそ100万円もの差があります。

 『メディカルKitR』のリスクは、まさにココです。病弱であればあるほど損するのです。そして私は、この仕組みを良しとしません。


◆病気に厳しい『メディカルKitR』

 そもそも『メディカルKitR』に加入しても、『メディカルKit』に加入しても平均的には大差ないので、『メディカルKitR』を積極的に選ぶ理由は見当たりません。

 また、入院すればするほど家計が助かる仕組みこそが『医療保険』だと私は思います。しかし、『メディカルKitR』は還付金を受け取るまでに限られますが、入院すればするほど家計が困窮する仕組みなのです。(参考記事:入院するほど損をする

 働き盛りのときに入院を繰り返すような状態ならば、昇給抑制や解雇などによる生涯収入の低下すら見込めます。そんな収入が下がった人に対して、還付金の減額によってダブルパンチを与える仕組みは『医療保険』なのでしょうか。

 健康な人が儲けて、平均的には損得がなく、救われるべき病弱な人に損失を与える仕組みが『医療保険』なのでしょうか。

 私は『メディカルKitR』が良質な保険だとは思いません。


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