まずはお詫びしなければなりません。すみませんでした。私は、60日型の医療保険なんて長期入院に耐えられないから無意味だと声高に主張してきました。しかし、改めて考えてみると、60日型などの短期入院保障型であっても、長期入院に耐えうることができ、しかも長期入院保障型よりも有利なのではないかとの結論に至った次第です。

 はじめに60日型医療保険で長期入院に立ち向かう方法を明らかにしましょう。それは、入退院を繰り返して実質的に長期入院すれば良い、ということです。

 しかし、入退院の繰り返しには、ある壁が立ちはだかります。そうです。180日ルールの壁です、180日ルールとは、退院後180日以内に行われた同一傷病による入院は通算カウントして1入院とみなす、というものです。

 もしも、この壁さえ突破できたならば、60日間入院して退院して、また60日間入院して……を繰り返せばよいので、わざわざ確率の低い長期入院を主体に医療保険を選ばずとも、短期入院主体で備えながら、万が一長期入院を要する事態に陥った場合には、入退院を繰り返せば済むということになります。

 さて、180日ルールを突破する方法はあるのでしょうか。そのためにはまず、180日ルールの正式な姿を知る必要があるでしょう。180日ルールに係る規定は約款上、概ね次のとおり記載されています。

被保険者が、入院給付金の支払事由に該当する入院を2回以上し、かつ、それぞれの入院の直接の原因となった疾病が、同一かまたは医学上重要な関係があるときは、1回の入院とみなす。ただし、入院給付金が支払われることとなった最終の入院の退院日の翌日からその日を含めて181日目以降に開始した入院については、新たな入院とみなします。


 法律のように堅い文面ですが、重要な点は次の3つです。

1.退院後、180日以内に同一疾病で入院した場合は、保障しない。
2.退院後、181日以後の入院は、同一疾病による入院であろうと保障する。
3.180日の起算は、給付金の支払われることとなった入院の退院日の翌日。


 これを踏まえ、60日型の医療保険で再入院に立ち向かう方法は、次のとおりです。

1日目 : 入院開始
60日目 : 一時退院(60日分の給付金を貰う)
61日目 : 入院開始
240日目 : 一時退院(180日分の給付金は貰えない)
241日目 : 入院開始
300日目 : 一時退院(60日分の給付金を貰う)
301日目 : 入院開始
480日目 : 一時退院(180日分の給付金は貰えない)
481日目 : 入院開始
(以下、繰り返し)


 いかがでしょうか。これなら180日ルールに引っかからずに入院給付金が複数回受け取れます(保険会社に確認済)。しかも、1入院1095日型の医療保険であれば3年間入院したら保障が切れてしまいますが、この方法を用いれば1入院60日/通算1000日型のもので10年と6ヶ月の間保障が続きます。

 ただ、60日型ですと180日間の給付金なし期間があるため、1095日型に比べて年間あたりの給付金受取額が少ないので、日額を増額するか、120型や180日型にして年間あたりの給付金受取額を上げるか(そうすると10年6ヶ月は持ちませんが)しないと、厳しいかもしれません。……あくまで万が一の最低保障と考えれば、増額などしなくても良いでしょうが。

 確率の高い短期入院に備えつつ、万が一長期入院する場合には、計画的な再入院を繰り返すという選択肢、意外に使えるのではないでしょうか。

 ただし、問題がないわけではありません。病院側が患者都合の入退院を許可するかはケースバイケースですし、そもそも退院なんてできる病態ではないかもしれません。

 それでも、お金のやり繰りが大変だと病院側に伝えれば斟酌してくれるでしょうし(性善説的ですが)、退院できない病態といっても、長期入院患者の多くは精神疾患患者ですので、家族の助けがあれば1日ぐらいの退院(おそらく午前退院、午後入院という一時退院でもこの方法は使えるはず)は許されるのではないでしょうか(同じく性善説的ですが)。

 以上で記事は終わりますが、医療保険が不要だという考えは変わっておりませんので、宜しくお願いします。


全面撤回

本記事のような入院の場合、約款の規定する狭義の意味での「入院」に該当しない可能性が高いため、本記事は全面的に撤回します。


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