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 ガンで著しく高額な治療費が必要になるのは「自由診療・先進医療」を利用した場合であって、基本は一般の疾病と同様、高額療養費制度の対象です。

 「自由診療」とは、国内未承認薬の使用、レーシック、美容整形など、公的保険適用外の医療のことです。この場合、保険適用外医療行為のみならず、その前段階の診察なども含めて公的保険の適用外となり、全額自己負担です。「先進医療」とは、公的保険適用の一歩手前の医療のことです。そのため、先進医療費は全額自己負担ですが、その前段階の診察などでは公的保険が適用されます。

 まず、自由診療について考察します。自由診療は、「進行ガン」や「再発・転移」時に国内未承認薬という形で行われることが多いです。ガンは有効な薬を投与しても、徐々に耐性ができ効かなくなります。そして、次の新しい薬を投与します。これを繰り返した挙句、未承認薬に手を出さざるを得なくなるわけです。また、疾患部位や個人の耐性によっては、当初から未承認薬を使用せざるを得ない場合もあるでしょう。

 ここで問題となるのが、未承認薬全般の「値段」、「主な対象疾病」、「使用頻度」です。「値段」はピンキリですが、一般的に月に十数万~数十万と言われており、長期間続くことを考えると貯蓄で賄うには無理があります。

 「対象疾病」は、厚労省の「治験実施状況及び未承認薬使用状況についての調査 平成21年」(※1)によると、ガンが42%、難治性疾患が37%となっています。仮にガンが10%ならば、残り90%の傷病を差し置いてガンのみに備える必要性は低かったのですが、42%なら備える必要があると言えなくもないです。

 「使用頻度」は明確には分かりませんでした。前述の厚労省調査によると、治験実施機関のうち、治験以外で未承認薬を使用した機関は32%に上るとのことです。その内訳は、病床が100床未満の機関では0%、100~300床未満では6.1%、300床以上では63.3%とあります。100床未満では0%ということから、未承認薬を使用するような場合は少ないと考えられます。

 次に、先進医療の「値段」、「対象疾病」、「使用頻度」について考察します。まず、「値段」と「使用頻度」ですが、300万円前後もするガンに対する重粒子線治療や陽子線治療が年間1000件程行われています(※2)。ガン患者総数は38万人(※3)のため、確率にして0.26%です。「対象疾病」は、先進医療利用者数に占めるガン患者は68%、治療費総額に占めるガン対象治療費は86%(※2)となっているため、ガン特有と言え、ガン保険で保障する必要性も高いです。

 以上のように、自由診療も先進医療も利用確率は低いものの、利用した場合には貯蓄で賄えない程の高額な治療費を要します。しかも、その高額さ故に、利用することが出来ない患者も少なからずいるため、実際の利用率は多少増加するでしょう。しかし一方で、厚労省はドラッグ・ラグ解消を表明しているので未承認薬は減少するでしょうし、いずれ重粒子線治療も公的保険の適用対象になるでしょう。もっとも、高額な先進医療が新たに追加される可能性はあります。

 ガン保険に加入するなら、一時金や入院保障の検討のみで満足せず、自由診療や先進医療にまで考えを及ばせ、一般的なガンに対応できれば十分なのか、むしろ自由診療や先進医療に備えるべきなのか、検討することも重要です。もっとも、先進医療を付加できる保険は多々あるものの、自由診療となるとセコム損保の「メディコム」ぐらいしかなく、検討の余地は少ないですが。

 個人的には、確率は少ないものの、該当した場合に甚大な負担が生じる事態にこそ保険が必要と考えているので、先進医療・自由診療の保障は必要だと思います。

※1 日刊薬業新聞(平成21年1月26日)、同調査の概要
※2 がんナビ(平成19年2月6日)
※3 厚労省 平成20年患者調査


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